東電エリアも原発が再稼働したら出力制御多発か

関電エリアは今年から激増だそうです。

日経XTECH(2024/6/5)
関西エリアで激増する出力制御、原子力に押し出される太陽光発電

今春もJEPXスポット市場は最低価格0.01円/kWhが頻出した。全国で太陽光発電が全需要を賄う時間帯が増えているためだ。とりわけ関西エリアでは、太陽光発電の出力制御が激増した。原子力発電が太陽光発電を押し出す現象が顕著になってきた。

関西エリアはどうだったか(グラフ2)。0.01円/kWhを付けた時間帯が発生したのは、4月1日から5月16日までの46日間中に29日(63%)にのぼった。


グラフ2●関西エリアの電源種別供給実績と価格推移(2024年4月1日~5月16日)

このうち、出力制御は4月に7回、5月は16日までに7回実施した。GW期間中は5回だった。関西エリアは2023年6月の初実施以来、2023年度に計6回の出力制御を行ったが、そのうち2回は3月30日と31日である。つまり、この春から激増しているのだ。

図1は関西エリアの需給実績グラフを5月2日から5月10日までモニタリングしたものだ(関西電力送配電のエリア需給実績参照)。供給力を構成する黄色の帯が太陽光発電で、紫色は原子力発電である。9日間のグラフのすべてにおいて、原子力が昼夜を通して供給力の半分以上を占めていることが一目で分かる。


図1●関西のエリア供給実績グラフ(2024年5月2日~10日)※グラフ最上段左が5月2日、最上段中央が5月3日と続く

関西エリアでは、2023年8月28日に高浜1号機(82.6万kW)が、9月15日に高浜2号機(82.6万kW)が本格運転を再開している。過去の需給実績を見ると、昨年のGW時期に495万kWだった原子力の発電量が今年は659万kWに増えた。2つの原発の追加稼働が、今年の需給実績における供給量と電源構成を決めた大きな要因になったと言えよう。

東京エリアの出力制御ゼロは原子力がないから
4月1日から5月16日までの46日間中で、0.01円/kWhをつけた時間帯は11日あった。これは46日の期間中の24%にあたる。だが、この間の出力制御はゼロだった。LNG火力(赤線)と揚水発電によるくみ上げ(水色線)などによって、太陽光の発電量や需要の変動を吸収できたのだろう。


グラフ3●東京エリアの電源種別供給実績と価格推移(2024年4月1日~5月16日)


図2●東京のエリア供給実績グラフ(2024年5月2日~10日)※グラフ最上段左が5月2日、最上段中央が5月3日と続く

柏崎刈羽原発7号機(135.6万kW)の再稼働を巡って、東京電力ホールディングスや資源エネルギー庁が地元同意を取り付ける動きが報じられている。柏崎刈羽原発の1~6号機を合わせた総出力は685.6万kWにおよぶ。
柔軟な出力調整ができない原発の再稼働が始まれば、関西エリアと同じように、いずれ東京エリアも太陽光発電などの再生可能エネルギーを受け入れる余地が減り、出力制御が多発するようになるだろう。

こうなってくると、送電網強化の計画も、見直す必要はないか?という気がしてきます。

NHK NEWS WEB (2024/3/25)
再生可能エネルギー拡大で送電網新設へ 1兆5000億円以上を投入

再生可能エネルギーの導入拡大に向けては、太陽光や風力発電が盛んな北海道や九州と、東京などの消費地とを結ぶ送電網の整備が課題となっています。具体的な整備計画がまとまり、北海道と東京を結ぶ送電網を1兆5000億円以上を投じて新設することになりました。

北海道から東京に、風力の電力を夕方や天気の悪い日に送るのはいいと思いますが、太陽光の電力はこれ以上いらない可能性があります。
送電網より、蓄電網の整備が必要ではないでしょうか。
それとも、電力爆食いのデータセンターが今後急増するからいいとか?

 
再エネの出力制御対策として、日経は「マイナス価格」を主張しているようですが、

日経XTECH(2023/4/28)
GWは東京エリアも? 再エネは出力制御せず「マイナス価格」で調整せよ

春は再生可能エネルギーの季節である。太陽光発電がフル稼働すると日中の電力供給は需要を上回り、出力制御が発動される。この4月はついに三大都市圏で初めて中部エリアが実施に至り、東京エリアも限界に近い。だが、欧州や米国では出力制御をしないのが主流だ。電力市場の「マイナス価格」が需給調整のシグナルとして機能するためだ。


日中は全国的に0.01円/kWhを付けた

確かに、市場原理で考えると、マイナス価格は一理あると思います。
でも、今の日本で導入したら、再エネ賦課金がさらに上がるのではないでしょうか。
はたして世論がどこまで許容するか・・

それより、もっとダイナミックプライシングを導入したらいいと思うのですが。

東電は今年、指定した時間に電気を使うとポイントがもらえるプログラムを実施しています。


TEPCO エコ・省エネチャレンジ

今は雀の涙ほどのポイントがもらえるだけなので、あまり真面目に参加する気はしませんが、電気代が大幅に安くなるなら、かなりの需要シフトが起きるのではないでしょうか。
蓄電池の導入も進むと思います。

東電エリアもそれ以外のエリアも、これ以上再エネ電力を無駄にしない取り組みを期待したいです。